収納が少ない部屋でうまく片付けができずに悩んでいませんか。部屋自体に収納が少ない場合、デッドスペースを活用して収納力を底上げしてみてはいかがでしょうか。十分な収納があるはずなのに片付かない……と悩んでいる方は、収納スペースを上手に使えているか、物が増えすぎていないか見直すことも片付けを進めるうえで大切です。
この記事では、収納スペースがない部屋や極端に収納が少ない部屋に住む方へ向けて、誰でも実践できる収納術を紹介します。収納スペースに収まらない荷物を売ったり捨てたりせずに済む解決方法も紹介しているので、大きな荷物の片付けに悩む方もぜひ参考にしてください。
ワンルームや1Kなどで収納スペースがない部屋(または極端に少ない部屋)に住んでいる場合、デッドスペースの活用が収納の基本となります。現在の収納状況を見直したとき、無駄になっているスペースがないか、要らない物で貴重なスペースを埋めていないか確認してみましょう。
一見、限界まで荷物を収納しているように思えても、活用しきれていないデッドスペースは多くあります。例えば、見落としがちなデッドスペースには以下のような場所があります。
ベッドの下
洗濯機の上の空間
冷蔵庫周り
シンクの下
クローゼットの空いている空間
収納扉の裏
ベッドの下や洗濯機の上にはまとまった空間があるため、ベッド下用の収納ケースやランドリーラックを使用すればスペースを無駄なく使えます。
冷蔵庫周りやシンク下は隙間が生まれやすく、細かなデッドスペースがある場所です。空いたスペースを活用できるような収納グッズを駆使して、小物をまとめて収納するのがおすすめです。
クローゼットは荷物のしまい方や洋服の掛け方次第でまとまった空間を作れるため、収納力の底上げが可能な場所。洋服や寝具が入りきらないと諦める前に、今より収納力が上がる使い方ができないか模索してみるのがおすすめです。
また、収納扉の裏は、そもそも収納スペースという認識がない方もいるのではないでしょうか。フラットな扉裏のスペースを活用すると、小物やボックスを掛けて収納場所を作ることが可能です。
コンパクトな間取りで収納スペースがなく困っている方は、一人暮らし向けの収納術や解決方法をまとめた以下の記事も参考にしてみてください。
収納付家具は、家具本来の使い方と収納機能を兼ね備えた1台2役のアイテムです。家具の買い替えを検討中の方や、新たに収納家具を置きたくない方は、収納付家具で部屋の収納力を高めてみましょう。
収納付家具を使った収納アイデアを紹介します。
ベッド下のデッドスペースに引き出しが付いたチェストベッドや、ベッド下が大型の収納庫になる跳ね上げベッドなどがあります。洋服や寝具をまとめて収納できるため、収納がない部屋では主力の収納スペースにできるでしょう。高さのあるロフトベッドはベッド下にデスクやテレビを置けるため、狭い部屋でも広く快適に過ごせます。
座面の下が収納スペースになるソファです。引き出しが付いたチェストタイプや座面を持ち上げる跳ね上げタイプのほか、ベンチや一人がけのスツールもあります。リクライニング可能なソファベッドに収納が付いた1台3役のソファなどもあるため、費用や間取りと相談しながら最適な収納付ソファを選びましょう。
天板の下に棚や引き出しが付いたテーブルです。ローテーブルは小物やインテリアを見せて収納できるおしゃれなデザインが多く、部屋のインテリア性も高められます。ダイニングテーブルでは隠す収納ができるデザインが多く、ティッシュや雑誌、テレビリモコンなど生活感の出やすい物をまとめてしまえます。
収納付き家具は、収納機能を備えないものに比べるとひとつひとつが大きく、数が増えるほど部屋を圧迫します。収納付家具ですべての収納をまかなおうとすると必要以上に収納スペースを作ることになり、部屋の快適さが損なわれる点に注意してください。
突っ張り棒はデッドスペースの活用に欠かせないといっても過言ではない万能アイテムです。突っ張り棒を活用した収納アイデアをエリア別に紹介します。
下駄箱の奥側に突っ張り棒を設置すれば、壁と棒で靴を挟むように立てて収納できます。デリケートなヒールもヒール部分を引っかけることで手前と奥のスペースを無駄なく使え、収納力は2倍に。天井付近の突っ張り棒でかさばりやすい靴箱も頭上にしまえます。ホウキやチリトリ、お散歩バッグなどのさっと取りたいものは、壁際の突っ張り棒+S字フックできれいに収納可能です。
デスクやテーブルの裏に2本の突っ張り棒を設置すれば、ティッシュや雑誌などを置けて収納付テーブルさながらの機能性を発揮します。テレビボードやルーター周辺のごちゃつきやすい配線は突っ張り棒+ワイヤーカゴ、突っ張り棒+ハンガーネットを使って浮かせる収納を取り入れてはいかがでしょうか。突っ張り棒+ハンガーネットは家具裏にも活用できます。
壁面の突っ張り棒+S字フックで、帽子やアクセサリー、ネクタイなどを掛けられる収納スペースをプラス。足下側の空いたスペースに突っ張り棒でポールを作れば、子どもやペットの小さな服も無駄なスペースを作らずに掛けて収納できます。クローゼットの上部は、突っ張り棒と天井の隙間に軽い日用品をイン。使用頻度が少ない物や消耗品のストックなどをしまえば専用の収納スペースを作らずに済みます。
お風呂ではぬめり汚れが付きやすいシャンプーボトルも突っ張り棒で浮かせて収納できます。壁面からの距離を調整することで洗面器や手桶、掃除スポンジなどあらゆるお風呂グッズを浮かせて収納可能です。
洗面所ではドア付近などの奥行数センチのくぼんだ壁面に突っ張り棒を設置してみましょう。フックを活用すれば洗濯用品や洗面小物を壁掛け収納でき、バスマットやバスタオルの干し場所にもなります。
トイレで突っ張り棒を使うとトイレットペーパーやスプレーボトルを浮かせて収納できます。突っ張り棒2本と板で棚を作る際は、手前側に板をプラスして正面から突っ張り棒が見えないように工夫すると、造作棚のようにおしゃれな仕上がりに。殺風景なトイレも棚にインテリアを置くだけでおしゃれな癒し空間に変わります。
収納がない部屋では、使うときにそばへ移動させ、使わないときは邪魔にならない場所へ収納できるキッチンワゴンの活用がおすすめです。
キッチンワゴンと名が付いていても、使う場所はワンルームのどこでもOK。リビングで活用すればおしゃれなカフェ風のサイドテーブル代わりになるでしょう。ノートパソコンやタブレット、テレビのリモコンや膝掛けなど、リビングでよく使うものをまとめて収納できます。
天板があるものは移動式のデスク代わりにでき、収納付デスクに負けず劣らずの使い勝手を発揮します。
キッチンでは行き場のない食品ストックや調味料、雑貨やキッチン家電などを収納できます。空いた段では小物をジャンル分けしておくと、忙しい時間も時短が可能。お弁当セットやコーヒーセット、晩酌セットなどをひとまとめにして収納し、取り出しも片付けも楽な収納を目指してみましょう。
天板付きのキッチンワゴンは狭いキッチンで作業スペース代わりにもなります。フックを付ければ鍋敷きやミトン、タオルなどを掛けて収納でき、キッチン周りをすっきり整頓できます。
大量の洋服を掛けて収納できるハンガーラックはクローゼットがない部屋、洋服にあふれた部屋、押し入れしかない6畳一間で大活躍のアイテムです。
デザイン性のあるハンガーラックでこだわりのハンガーに洋服をかけて収納すれば、ショップのディスプレイのように見せる収納が可能。押し入れでは伸縮可能なハンガーラックを上段に置けば、クローゼットのように洋服を掛けて収納できます。
また、ハンガーラックは洋服を掛ける以外にも、自転車や布団などの大きな荷物を掛けることもできます。自転車はサドル部分をポールに掛ければディスプレイと保管を兼ねたスペースに。高さ調節可能な伸縮タイプを伸ばしてカーテンや暖簾を掛ければ、部屋の間仕切り代わりにも使えます。
ハンガーラックは商品ごとに耐荷重が異なるため、収納したい荷物の重量に合ったものを選びましょう。掛けたものの下側にはケースやカゴを設置してデッドスペースをなくす工夫も欠かせません。
収納がない部屋でインテリアを楽しみながら収納力を確保できる方法です。壁掛け収納は空いている壁ならどこでも設置できる点が最大の魅力。見せる収納にすることで部屋のインテリアも兼ねるので、趣味を取り入れたワンランク上の収納が実現します。
収納がない部屋で真似したい壁掛け収納アイデアを紹介します。
壁に取り付けたフックにパンチングボード(有孔ボード)やハンガーネットを掛ければ、クールなカフェ風の収納スペースを作れます。フックやケースを使った「掛ける」収納がメインとなり、眼鏡や時計、アクセサリーなどの服飾雑貨を見せて収納できます。
壁にウォールシェルフやウォールラックを固定し、「掛ける」「置く」ができる収納です。
奥行きのあるものは収納力がありますが、収納棚などに比べると耐荷重や強度はないため、重量のある物や落下して困る物(本、植木鉢、食器など)の収納は避けましょう。ドライフラワーやエアプランツ、文房具やカレンダーなど、小型の雑貨はディスプレイを楽しみながら収納できます。
キッチンでは突っ張り棒が使えないフラットな壁面にウォールシェルフを設置すれば、スパイスボトルやキッチンツールの見せる収納を楽しめます。
賃貸の壁を傷つけたくない方や、壁面を広く使って強度のある収納スペースを作りたい方は、2×4材を使ったDIYがおすすめです。
2×4材は2cm×4cm×高さの木材で、部屋の天井高に合わせた2×4材を突っ張り棒と同じ要領のグッズで設置します。2×4材を柱代わりにして棚板を固定できるので、壁を傷めずに自由なサイズで頑丈な壁面収納を作れる点が特徴です。
リビングでは日用品やデスク周りの収納に、キッチンでは食器棚や調理家電の置き場としても活用できます。リビングの壁一面に壁面収納を作れば、壁いっぱいの本棚や、ハンガーラック代わりの洋服掛け、テレビボードなども作成可能です。壁面収納をマスターすると床に物をほとんど置かない収納も実現でき、おしゃれで掃除がしやすい部屋作りを目指せます。
収納が足りないからといって収納用品や収納場所を増やしすぎると、窮屈な部屋になってしまうため注意してください。物は収納スペースに比例して増えやすく、むやみやたらに収納場所を増やせば物が増える原因になります。
収納スペースが足りずに新しい収納用品を買い足す際は、そもそも物が増えすぎていないか見直すことも欠かせません。気づくと収納スペース以上に物が増えてしまうといった場合は、物の購入と処分に明確なルールを作り、必要以上に増やさない工夫が大切です。
デッドスペースを活用しても収納が足りない部屋に困っているなら、空きスペースに荷物を預けられるモノオクの利用を検討してはいかがでしょうか。部屋の収納スペースが足りなくてもモノオクで荷物を預けておけば、物を手放すことなく収納問題を即座に解決できます。
モノオクでは全国から空きスペースを検索でき、自宅近くの空きスペースなら搬入・搬出も気軽に行なえます。荷物を預ける期間はホストとの交渉になるため「予定より早く使いたい」「もう少し預かってもらいたい」などの相談も可能。預けたい期間が未定でも「とりあえず預ける」という選択ができるため、部屋の片付けを最優先に進められます。
狭くて収納がない部屋、収納が少なく荷物が片付かない部屋に困っている方は、デッドスペースを活用して部屋の収納力を高めましょう。物が多すぎて収納が追いつかない方は、収納場所を増やす前に物の見直しや物の購入・処分のルールを作ることも大切です。
収納しきれない荷物があり片付けがストップしてしまう状況なら、モノオクでいったん預けるという選択も賢い方法の一つ。納得いく収納で部屋を快適な空間にするためにも、簡単な収納アイデアから実践してみてください。