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2021/12/01(水) 00:00

タイヤを保管したい!長期保管する場合のポイントは?

並ぶタイヤ

タイヤの保管方法や保管場所に困っていませんか。

タイヤは車の走行性や安全性を左右するパーツのため、適切に保管し、いつでも使用できるようにコンディションを整えておくことが大切です。

この記事では、タイヤの耐用年数や長期保管する際のポイントをまとめています。保管前の手入れから適切な保管場所まで知識を深め、タイヤにとって最適な保管を実践しましょう。


タイヤの耐用年数は?

タイヤの耐用年数は、使用の有無や保管状態によっても変わりますが、一般的な夏用タイヤ(サマータイヤ)であれば製造から4~5年が目安となります。

使用回数が少ないタイヤや、未使用のまま保管していたタイヤの場合、長くても製造から10年までが寿命です。


タイヤの製造年数は、タイヤ側面に刻印されたセリアル記号(アルファベットと数字の文字列)から確認しましょう。


タイヤのセリアル記号表


(例)セリアル記号「ABCDEFG2206」のタイヤの場合

製造時期は2006年第22週(5月下旬ごろ)となります。


※1999年以前に製造されたタイヤの場合は下3桁で製造年週が示されます


新品のまま保管したタイヤだとしても、紫外線を浴びる時間や湿気にさらされる時間が長いとタイヤの寿命は縮みます。


また、使用しているタイヤの寿命は走行距離や外見の劣化から見極めることも可能です。


一般的に、タイヤは走行距離5,000kmで1mm摩耗し、32,000kmに達するとタイヤの溝が浅くなり、交換時期を迎えます。


乗用車の夏用タイヤの場合、溝の深さが4mm以下になると走行性能が低下するため、タイヤの寿命と考えましょう。

スタッドレスタイヤなどの冬用タイヤ(ウインタータイヤ)は、新品と比較して50%以上の摩耗が見られたら寿命と判断できます。


いずれのタイヤも、溝の深さが1.6mm以上(※2)残っているもののみ、法律(※1)で走行が認められています。1.6mm以上の溝が残っているかどうかは、溝が1.6mmまで浅くなった際にタイヤ側面に出るスリップサインを参考にしてください。


なお、耐用年数や溝が十分に残っていたとしても、ひび割れや部分的なすり減りなど明らかな劣化が見られる場合は、安全のためにも必ず交換しましょう。


※1:道路運送車両の保安基準

※2:乗用車の場合(小型トラック、大型トラック、バス、二輪車などは異なる基準となります)


タイヤを保管する前にやるべきこと

タイヤのメンテナンス

タイヤを保管する際は、適切に手入れをして劣化を防ぎましょう。保管中のタイヤに汚れが残っていたり、空気圧が高すぎたりすると劣化の原因となります。タイヤを保管する前に行なうべき手入れの方法をそれぞれ解説します。


汚れを落としておく

タイヤには路面の泥や化学物質などさまざまな汚れが付着しています。汚れを落とさずに保管するとタイヤの劣化や色ムラ、ホイールの錆などの原因となるため注意してください。

長期間汚れをついたままにすると汚れの成分が変質・固着し、個人では落とせなくなる場合もあります。


保管前にタイヤの汚れを落とす際は、水洗いが基本です。

ブレーキダストや油分を含んだ汚れなど、水で落ちない汚れには専用の洗剤を使用してください。「ホイールはボディを洗うカーシャンプー、タイヤはタイヤ専用洗剤」と使い分けましょう。


ただし、過剰な洗浄はタイヤの劣化につながります。洗剤を使用する前にブラシやスポンジと水で汚れを落とせないか試してみましょう。

洗浄後は乾いた布で水気をふき取り、しっかり乾かすことも大切です。


〈保管前のタイヤ洗浄手順〉

  1. タイヤハウスについた汚れを高水圧の水で落とす

  2. タイヤの泥や汚れを高水圧の水で落とす

  3. スポンジやブラシでタイヤ側面や接地面、溝などの汚れを落とす

  4. 水で落ちない汚れがあればタイヤ専用洗剤で洗う

  5. カーシャンプーでホイールの汚れを落とす

  6. タイヤ全体の洗剤をよく洗い流す

  7. 吸水性のいいタオルやクロスで水分をふき取る

  8. 水分が完全に乾くまで乾燥させて洗浄完了


適度に空気を抜いておく

タイヤはゴム製のため、空気が十分に充填された状態が続くと経年とともに劣化してしまいます。保管する場合はタイヤの空気を抜いて空気圧を下げ、タイヤにかかる負担を軽くしましょう。


保管時の空気圧は、適正値の半分程度が目安となります。空気圧の適正値はドア付近に貼られたステッカーや取扱説明書(オーナーマニュアル)から確認できます。


空気を抜かずにタイヤを積んで保管すると、接地部分が変形してしまうなどのリスクがあるため注意してください。


なお、空気圧を抜いて保管したタイヤを使用する際は、保管後に劣化や異常が見られなければ、適正値まで空気を充填して装着可能です。


〈タイヤの空気を抜く手順〉

  1. エアーバルブのキャップを反時計回りにまわして外す

  2. エアーゲージでタイヤの空気圧を確認する

  3. エアーバルブの内側を数秒押し込み、タイヤの空気を抜く

  4. 再度エアーゲージで空気圧を確認する

  5. 3~4を繰り返しながら適正な空気圧の半分程度まで空気を抜く

  6. エアーバルブのキャップを閉めて空気圧調整完了


タイヤの保管は屋外?屋内?

室内では相当なスペースを占領してしまう予備のタイヤ。スペースの問題から駐車場や軒先などの屋外でタイヤを保管するという方もいるのではないでしょうか。

以下では、ベストなコンディションを保ちやすいタイヤの保管場所について解説します。


タイヤの保管には屋内がおすすめ 

タイヤは直射日光の紫外線や雨などの湿気に弱い性質があるため、保管場所は屋内がベストです。タイヤの劣化を早めないためにも、直射日光が当たらず風通しの良い場所に保管しましょう。


保管スペースの問題から駐車場やバルコニーでタイヤを保管しなければならない場合、タイヤを直射日光にさらさないように注意してください。タイヤ専用カバーをかけておくと、屋外でもタイヤの劣化を抑制でき、盗難防止にも役立ちます。


また、タイヤを屋内保管するために物置やガレージを利用する方もいるかもしれませんが、密閉された空間は湿気がこもりやすいため注意してください。小さな物置や密閉型のタイヤ保管袋で保管する場合などは、除湿剤などを活用して湿気がこもらないよう工夫しましょう。


時間帯や季節の変化による温度や湿度については、風通しの良い冷暗所であれば特に心配する必要はありません。夏場の炎天下で密閉されている、真冬で雪にさらされ凍結・結露しているなど、極端な条件下で保管しないようにしましょう。


タイヤを長期保管する場合のポイント

並ぶタイヤ2

タイヤを長期保管する場合、直射日光や湿気にさらされない屋内でも、注意するべき3つのポイントがあります。タイヤをベストな状態で長期保管するためにも、各ポイントの要点を押さえておきましょう。


電気火花が発生する可能性のある器具の近くには置かない

電気機器からは、タイヤなどゴム製品の劣化原因となるオゾンが発生します。

オゾンとは、紫外線と高電圧の放電により変質した高濃度の酸素のことです。オゾンは空気中にも常に存在していますが、バッテリーやモーターなど高い電圧で稼働する機械の付近は、特に多くのオゾンが発生するといわれています。


身近な場所では、エアコン室外機の周辺はオゾンが多いことで知られます。タイヤを保管している場所の近くにエアコン室外機がある場合、タイヤがオゾンにさらされてひび割れを起こす可能性があるため注意してください。


保管スペースの関係からどうしてもエアコン室外機の風にさらされてしまう場合は、エアコン室外機の風向きを変えられる後付けカバーやルーバーなどを活用しましょう。


高温や油から守る

ゴム製品は熱に弱い性質があります。エアコン室外機やストーブの温風など、高温になる場所ではタイヤが老化してしまう可能性があるため注意してください。


また、ゴムは油を吸収しやすく、油分を放置すると劣化を招きます。メンテナンスなどでオイル製品を扱う場所の近くにタイヤを保管しないことはもちろん、タイヤ自体に油分の多い薬剤を使用することも避けましょう。


洗車後に使用するタイヤワックスなどの美化剤は、長期保管する際は使用を控えます。ワックスなどの油分が浸透することでゴム内の保護剤が抜け、劣化が早まるケースもあるため注意してください。


保管中のタイヤにオイル製品が付着してしまった場合は、すぐに油分をふき取り、石けん水で部分洗いします。


タイヤは立てる?横積み?

タイヤを長期保管する際、タイヤの置き方もその後のコンディションを左右します。タイヤに負担をかけないよう、重量があるホイール付きの状態(リム組み)ならば横向きに積んで保管しましょう。

ホイールを外してタイヤのみにしている場合は、立てて並べても横積みしてもOKです。ホイール付きで横積みする際は、空気圧を半分程度下げていることを確認してから保管してください。


また、タイヤを積んで長期保管すると、一番下のタイヤや接地面に負担がかかります。半年以上など長く保管する際は上下のタイヤを入れ替えたり、接地面を変えたりするなど、コンディションを保つ工夫を取り入れましょう。


保管場所によっては湿気や浸水で接地面のゴムが劣化する可能性もあるため、タイヤ下にすのこやブルーシートなどを敷くのもおすすめです。


保管スペースの有効活用やタイヤのコンディションを考えるなら、市販のタイヤラックやタイヤスタンド、タイヤカバーなどを活用する方法もあります。

積雪がほとんどない地域に住んでいてスタッドレスタイヤをほとんど使用していない方は、オールシーズンタイヤに変えてスタッドレスタイヤを手放すのも選択肢の一つです。


タイヤの保管場所がない……そんなときはモノオクで解決!

一年のうちわずかな期間だとしても、「スタッドレスタイヤが必要!」という方もいるでしょう。タイヤを保管するスペースや、保管に最適な環境がなく困っている場合は、タイヤ保管にベストな空きスペースを探せるモノオクを検討してはいかがでしょうか。


モノオクは全国の空きスペースと「荷物を預けたい人、保管したい人」をつなぐサービスです。利用手続きや審査に時間がかかる一般的なレンタルスペースに比べて、スピーディかつ手軽に荷物を預けられる点がモノオクの魅力です。


タイヤを自宅以外の場所で保管する場合、トランクルームやタイヤ保管サービスの利用も可能ですが、モノオクならよりリーズナブルにタイヤを保管可能。タイヤの保管にかかる費用(目安)は以下の通りです。


タイヤを保管できるサービスと料金相場

タイヤ保管にかかる1ヵ月の費用を考えるとタイヤ保管サービスがお得ですが、タイヤの交換日時を事前に決めておかなければならない、当日交換が不可、シーズン中は混雑しやすいなどのデメリットもあります。


タイヤの保管場所をモノオクで探すメリット

モノオクの利用手続きはWeb上で簡単に進められます。ユーザー登録を済ませてすぐに空きスペースを借りることも可能なため、「タイヤの保管スペースを借りたい」と思ったらまずは近場に空きスペースがあるか検索してみましょう。


空いたスペースを利用する際、初期費用や管理費用は発生しません。利用時、実際に支払う費用は、個別に設定された空きスペースの月額料金のみとなります。


また、予定変更などにより利用期間を延長したい場合、空きスペースを管理するホストとの交渉次第で保管を延長することも可能です。

反対に、急なスキーやスノボーなどでスタッドレスタイヤが必要になった際も、ホストとスケジュールが合えばタイヤを即日取りに行くことが可能。予定が変わりやすければ、事前にその旨をホストへ伝え、柔軟な対応を依頼しましょう。


モノオクでは全国から大小さまざまな空きスペースを探せます。大量にタイヤを保管したい、自宅近くでタイヤを保管したいといった場合も、条件に合ったスペースならば楽に搬入搬出を行なえ、定期的にコンディションを確認することも可能です。


まとめ

タイヤは車の走りに関係する重要な消耗パーツ。耐用年数は未使用で約10年、使用したもので4~5年です。


実際の寿命は保管の状況や走行距離などによって異なりますが、タイヤの劣化具合から交換時期が早まることもあるため、長期保管するタイヤほど適切に手入れしましょう。


タイヤの正しい保管方法は、汚れを落として空気圧を抜き、風通しの良い冷暗所に置くことです。紫外線と水分に気をつけていてもオゾンや熱などでタイヤの劣化が進んでしまう可能性もあるため、保管場所の環境には細心の注意を払いましょう。


冬期、わずかな期間だけ使用するスタッドレスタイヤや、予備のタイヤの保管場所がなく困っている方は、この機会にモノオクから自宅近くの空きスペースを探してみてください。


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